
草津温泉には、観光客がほぼ知らない「共同湯」が町中に19カ所も点在しています。私はそのうち18湯に入りました。
草津温泉の共同湯は、本来地元住民のためのお湯。
観光施設ではなく、暮らしの一部です。私は草津で働いていた期間、住民票を草津に移し、住民として合法的に19湯中18湯を巡りました。

この記事では、観光で入れる4つの湯の徹底ガイドと、住民だけが知る共同湯の世界、そして自作マップ(体感温度計測つき)を公開します。
大前提|共同湯は「住民のもの」です

最初に、一番大事なことを書きます。
草津の共同湯のほとんどは「町民のみ」。観光客に公式開放されているのは白旗の湯・地蔵の湯・千代の湯の3つだけです。
私が18湯を巡れたのは、住民票を移して草津の住民になったから。
観光で訪れる方は、開放されている湯だけを楽しんでください。それでも草津の共同湯の魅力は十二分に味わえます。

でも正直、コロナの時期の張り紙が残ってるだけの部分もあります。
私は隣町に住んでたこともありますが、町民じゃないその時も特に問題なく、温泉で世間話してくれました。やや曖昧な部分です
意外と知らない|草津の湯のほとんどは「無色」です

草津といえば、湯畑のような乳白色〜緑がかった色のお湯をイメージする人が多いと思います。私もそうでした。

でも実は、草津で一番湯量が多いのは「万代鉱源泉」という無色透明の源泉。
毎分6,200リットルという圧倒的な湧出量で、町の多くの施設・共同湯に配湯されています。
湯畑の白濁色は、硫化水素ガスが空気に触れて結晶化する「湯の花」によるもの。

万代鉱は高温で硫化水素ガスがすぐ飛んでしまうため、無色透明になるそうです。
共同湯を巡ると、緑や白濁のイメージとは違う、無色でさらっとした湯にたくさん出会います。
これは共同湯という「本当の草津」を巡らないと知れなかったことでした。
観光で入れる湯①白旗の湯|名物おじちゃんと44度・48度の2つの湯船

湯畑のすぐ横、草津共同湯の代表格。湯船が2つあり、体感で44度と46度の湯があります
ここの名物は、地元のおじちゃんたち。とてもウェルカムな空気で——
「草津の湯は熱いからよ、ガンも治るぞ」
「下半身不随の人も通ったら治ったぞ」
嘘かホントか怪しい話を、楽しそうに聞かせてくれます笑

雰囲気はとても良い場所。ただ湯畑横なので基本混んでいます。住んでいると逆にあまり行かなくなる湯でした。
でも草津の本気を感じたいならシンプルにここかな、とお勧めします脱衣所や湯の熱さや泉質は「the・草津」です◎
観光で入れる湯②地蔵の湯|友人が来たら確実に案内する、私のイチオシ

ほぼ全ての湯に入った上で、おすすめトップ3に入る湯です。
硫黄の香り、湯の色、そこそこの熱さ(43度ほど)——

「THE 草津」なお湯がここにあります。友人が草津に来たら、確実に案内するのが地蔵の湯です。
このエリアは「裏草津」と呼ばれ、湯畑エリアよりやや人が少なくゆったりできます。
そばに足湯もあり、カフェ「月の貌(地蔵カフェ)」もおすすめ。友人とゆっくりお喋りするときによく利用していました。
観光で入れる湯③千代の湯|草津で一番初心者に優しい湯

草津の共同湯の中で一番初心者に優しい温度の湯です。
奥の地元民用と観光客用の湯が分かれていて、観光客用は40度ほどに設定されています。

湯畑からすぐなので、「草津の共同湯デビュー」はここからが良いと思います。
番外編:煮川の湯|平均47度、気合の湯

公式リストには載っていませんが、他の湯と違い「町民のみ」の張り紙がないのがこの煮川の湯
住民の方も「あそこはいいよ」と言ってました
ただし——草津でも屈指の熱さです。私が入ったときの平均温度は47度。かなり熱いので、気合がないと入れません。

「どうせ入れないから張り紙がないんじゃ…?」と疑うほどの熱さ笑
でも基本貸し切りなので、草津温泉大好きな友人が来たときの定番はここ。熱い湯に入れる人にはたまらない一湯です。
18湯制覇した私のベスト3

| 順位 | 湯 | 体感温度 | 推しポイント |
|---|---|---|---|
| 1位 | 長寿の湯 | 約44度 | 泉質が一番好き。すべすべの湯が堪らん、最高 |
| 2位 | こぶしの湯 | 約43度 | 町のハズレで貸し切り。共同湯で唯一、大きな窓から青空が見える。晴れた日はここが一番気持ち良い |
| 3位 | 地蔵の湯 | 約43度 | THE 草津。硫黄の香りと色。観光でも入れる |
※長寿の湯・こぶしの湯は住民向けの湯です。観光の方は雰囲気だけ受け取ってください🌱
おまけ|全18湯の個人的ランキング
せっかく18湯すべてに入ったので、完全に個人の好みによる全順位も置いておきます。泉質・雰囲気・景色・思い出補正、全部込みのランキングです笑
| 順位 | 湯 | 順位 | 湯 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 長寿の湯 | 10位 | 巽の湯 |
| 2位 | こぶしの湯 | 11位 | 碧乃湯 |
| 3位 | 地蔵の湯 | 12位 | 翁の湯 |
| 4位 | 白嶺の湯 | 13位 | 喜美の湯 |
| 5位 | 煮川の湯 | 14位 | 恵乃湯 |
| 6位 | 白旗の湯 | 15位 | 睦の湯 |
| 7位 | 長栄の湯 | 16位 | 千代の湯 |
| 8位 | 千歳の湯 | 17位 | 凪の湯 |
| 9位 | 瑠璃の湯 | 18位 | 関の湯 |
ちなみに、温泉地に住んでは無料の湯を巡ってランキングをつけるのは私の性分。
4シーズン住んだ野沢温泉の「外湯ランキング」も書いているので、湯めぐり好きの方はこちらもどうぞ👇


本当は全湯を写真付きで解説したいのですが、草津は仕方ないですね、それはそれで怒られそうだし
共同湯のマナー|これができれば受け入れてもらえる

- かけ湯をちゃんとする
- 湯船に入る前に体を洗う
- 騒がず、静かに湯を楽しむ
特別なことは何もありません。温泉のマナーはどこも同じ。これができれば、どこでも受け入れてくれます。
逆に言えば、これができない人が「あんた他所の人?」と声を掛けられていました。

世間のマナーが薄れているから「町民のみ」の張り紙が増えるのだと思います。
「熱すぎるとき」の正しい振る舞い

温度はタイミング。しばらく人がいない時間帯は水を入れていないので熱くなっています。
「熱すぎるときは水を入れていい」と町民の方から聞きましたが——

これは地元の方が動くのを待つのが無難です。地元の方が湯を楽しんでいたら、その温度で自分も楽しむのが正解。
この配慮があれば「仕事でこっちに来てるんです」と切り出しても、快くお話できました◎
温度のリアル|温度計を持ち歩いて計測しました笑
全湯制覇を目指す中で、私は温度計を持ち歩いて各湯の温度を計測していました。結果——
- 基本は43度付近(初心者向けの千代の湯は40度)
- 最高は凪の湯の52度
- 次いで煮川の湯の47度
「42度以下推奨」の張り紙という矛盾

共同湯を巡ると、あちこちで「42度以下の入浴を推奨します」という張り紙を見かけます。
でも実際に入ってみると、共同湯はどこも43度以上。50度を超える湯まであります。

「いや、矛盾してるじゃん!」と最初は思っていました笑
調べてみると、草津の源泉温度はそもそも50〜95度と非常に高く、共同湯の湯温は47度前後になることが多いそうです。

一般的な銭湯(42〜43度)と比べると明らかに熱め。だからこそ昔から「湯もみ」で温度を下げる文化が生まれたほどの土地なんです。

張り紙の「42度以下推奨」は、恐らく安全のための一般的な注意喚起。
でも草津の共同湯文化そのものが、その常識を超えたところにあります。かぶり湯をして、足元からゆっくり体を慣らしてから入るのが正解です。
凪の湯52度との戦い

草津で18湯入った中で一番熱かったのが、ここ「凪の湯」
全湯制覇のため「なんとか入らねば!」と飛び込んで、3秒で飛び出ました。火傷するかと思いました笑


後日、地元の方に「あそこは熱すぎて地元の人も行かねえ」と聞きました。熱いわけだ…笑
18湯制覇の舞台裏|住民になる、鍵を知る

参考までに、私がどうやって18湯を巡ったかを書いておきます。
- 住民票は普通に役場で手続き(草津で働いて住んでいたので)
- 鍵が常時かかっている湯は2カ所のみ。他は夕方までに入るのがポイント
- 夕方以降も鍵がかからないのは、観光地から離れた住宅街の湯
- 長栄の湯・恵乃湯は比較的友好的(隣町の嬬恋住民だった頃も「隣町なんです」でウェルカムでした)
最後の1湯に入れなかった理由

唯一入れなかった残り1湯は、町外れのエリアにあり、鍵を持つのはその周辺の住民のみ。
そのエリアに知り合いを作ることができませんでした。
(ちなみに鍵が常時かかっているもう1つの湯は、友人がいて貸してもらえました)

18/19。悔しい!でもこの「入れなかった1湯がある」ということ自体が、共同湯が住民の文化として守られている証拠なんですよね。それで良いんだと思います。
自作マップ公開|体感温度と「いいネ!」の書き込みつき

スーパー「もくべえ」の店内に置いてある草津の案内地図。
これに歩いて計測した温度と、気に入った湯をマークしたのが私の自作マップです。
凪の湯の「52℃ヤバすぎる」、煮川の湯の「アツイ!」、お気に入りには「いいネ!」
——2シーズンの湯めぐりの記録がぎっしり詰まっています。

温泉好きの方は、ぜひこのマップを眺めながら草津の町を想像してみてください。
観光で入れる湯だけでも、草津の湯の底力は充分に感じられますよ♨️
まとめ|観光なら4湯、それだけで草津は最高

- 共同湯は住民のもの。観光で入れるのは白旗・地蔵・千代(+煮川)
- 初めてなら千代の湯(40度)→ 地蔵の湯(43度)の順がおすすめ
- 熱い湯に挑むなら煮川の湯(47度)。凪の湯52度は地元の人も行かない笑
- マナー(かけ湯・先に洗う・騒がない)があれば快く迎えてくれる
- 水で埋めるのは地元の方が動くのを待つ
毎日この湯に無料で入れるのが、草津リゾバの最高の特権です。草津リゾバの全体像はこちら👇

温泉入り放題の寮のリアルはこちら👇

それでは、良い旅を。🍊



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