
自分で掘る温泉って、本当にあるの?
北アルプスのふもと、高瀬渓谷のいちばん奥に、河原に温泉が湧く場所があります。
安曇野で働いていた5月の休みに、スコップを背負って行ってきました。


源泉は76度。川の水を混ぜて40度にして、自分だけの露天風呂を作りました。
この記事では、行き方・持ち物・掘り方・気をつけることまで、体験をまるごと書きます。
この記事でわかること📋
- 高瀬渓谷の噴湯丘(ふんとうきゅう)とは
- 七倉山荘から歩いて3時間の行き方
- 河原に温泉を掘る方法と、温泉卵の失敗笑
- 持っていくものリスト
- ひとりで行くべきではない理由
噴湯丘と球状石灰石とは


長野県大町市、高瀬川のいちばん奥にある湯俣(ゆまた)という場所
ここには、温泉の成分が固まってできた白い塔のような噴湯丘(ふんとうきゅう)
そして、温泉の中で石灰がまるく固まった球状石灰石があります。どちらも国の天然記念物です

見た瞬間、「え?え?これ温泉成分のかたまり?でか!」でした笑
まわりの河原からは温泉が湧いていて、湯気があちこちから上がっています。
行き方|七倉山荘から歩いて約3時間

| 区間 | 移動 | 時間の目安 |
|---|---|---|
| 自宅など → 七倉山荘 | マイカー(駐車場あり) | — |
| 七倉山荘 → 高瀬ダム | 徒歩 または 特定タクシー | 徒歩1時間半〜2時間/タクシー約15分 |
| 高瀬ダム → 湯俣 | 徒歩(林道・山道) | 約2時間半 |
| 湯俣 → 噴湯丘 | 徒歩(吊り橋・渡渉あり) | 約15分 |
七倉山荘から先は、一般の車は入れません。歩くか、許可を受けた特定タクシーに乗りかえます
私は七倉山荘から歩きました

私は七倉山荘に車を止めて、そこから高瀬ダム経由で全部歩いて行きました。
はじめはトンネル。中は暗いので、ヘッドライトがあると安心です。


途中でカモシカもいました、こちらもまた天然記念物ですね。
ゆるやかな山道と渡渉
そこからは、ほぼ平らな山道が続きます。

標高差もこの程度です↑
後半は、橋が壊れていたり、道が荒れていたり
川を歩いて渡る(渡渉)ところもあって、全部で3時間ほどかかりました。


川の中を歩くの!?
行ったのは5月の上旬。雪どけの時期で、水の量が多めでした。
途中の山小屋「晴嵐荘」は、そのときは営業していませんでした。
橋が壊れている可能性もあります

私たちが訪れた時は橋が壊れていました。
やむなく遠回りで進むルートを模索し前進

ベテランの方がいたので大丈夫でしたが、1人なら撤退案件でした。
⚠️ ひとりで行くのはおすすめしません


私はたまたま道中で出会った、ベテランの方と2人で歩きました。
- 季節や天気によっては、川が増水して渡れない
- 渡渉は流れが強い。必ず2人以上で
- 日帰りなら、朝早く出発して帰りの時間を決めておく
- 道の状態は年によって変わる。行く前に大町市の観光情報などで確認
渡渉は水の勢いが強く、慣れていない人がひとりで行くルートではないと感じました。

場合によっては撤退しましょう。目的地の噴湯丘は↑丸印の位置です。渡渉は避けられません
いざ、河原で温泉の準備


無事、噴湯丘にたどり着いたところで、次は温泉の位置を探します。
源泉が激アツなので、川のお湯を混ぜないと、とてもじゃないけど入れません
源泉は76度。川の水で40度に

温度計を入れてみると、源泉はなんと76度
この付近で源泉と川の水を引き込める場所を決めて温泉作り開始です💡

掘ったのは、天然記念物の噴湯丘より下流

前の人の穴を利用すると楽でした◎
中間に穴を掘って、源泉と川の水を引き込むために、スコップで掘ってつなぎます。
男2人で、20分くらい掘りました。
↑これくらいのスコップでOKです
温度調整ができたら、いよいよ入浴
少しずつ川の水を混ぜて、40度くらいになったところで、せき止めて完成です。

待ちに待った温泉の時間です♨️
単純硫化水素泉の肌触りが優しく、なめらかな湯ざわりが特徴、スベスベです

貸し切りで、自然を独り占め。とっておきの開放感でした!
まわりに人はホントにいません。

男2人だったので、生まれたままの姿で思いっきり楽しみました笑
温泉卵のつもりが、ゆで卵に笑

せっかくなので生卵と網を持っていき、源泉に沈めておきました。ところが…
お風呂を掘るのに夢中で、気づけば20分。

76度で20分だと…

見事にゆで卵になっていました笑
温泉卵にしたいなら、時間を計っておきましょう。これはこれで美味しいけどね
持っていくものリスト
| 持ち物 | 理由 |
|---|---|
| スコップ | 温泉を掘るため |
| 温度計 | 源泉は76度。やけど防止に必須 |
| 卵と網 | 温泉卵づくりに |
| タオル・着替え | 入浴と、渡渉でぬれたとき用 |
| 渡渉の道具 | 沢靴やネオプレンの靴下など |
| ヘッドライト | 暗いトンネル用 |
| 水・食料 | 途中で買えるところはない |
↑渡渉用の靴も欲しいです
守ってほしいこと

- 噴湯丘と球状石灰石は国の天然記念物。さわらない・掘らない・のぼらない
- 源泉は76度。いきなり手を入れない
- 掘った穴は、帰る前に元に戻す
- ゴミは全部持ち帰る
- 他の人が来たら、譲り合って使う
「秘湯」は、来る人みんなで守っていくものです。
まとめ|歩いて3時間の先にある、自分だけの温泉

- 湯俣には国の天然記念物の噴湯丘と球状石灰石がある
- 七倉山荘から全部歩いて約3時間。トンネル・荒れた道・渡渉あり
- 源泉76度を川の水で40度にして入浴
- 温泉卵は20分でゆで卵に笑
- 渡渉があるので、ひとりで行かない

安曇野で働いていたからこそ行けた、いちばんワイルドな休日でした。
安曇野で働いた話はこちら👇

それでは、良い旅を。♨️


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