
小笠原に台風が来たら、どうなるんですか?
私は父島に5ヶ月住んで、台風を経験しました
結論から言うと、商店の棚が空になります
残っていたのは、にんにくとぎんなんだけです

その3つ…

笑うしかないんですが、生活としては切実です
船が1便止まるだけで、島の食卓が変わります
その実態を書きます。
この記事でわかること📋
- 台風で船が止まると何が起きるか
- 1航海と2航海、止まる数で変わる深刻さ
- 窓に打ち付ける板の話
- 島の飲食店が持つ「もうひとつの役割」
- 台風に備えて用意しておくもの
- 石垣島の台風との違い
小笠原は、台風のルート上にあります

地図を見ると分かります

父島は、台風が北上する経路のちょうど途中にあります
東京から南に1,000km。八丈島よりさらに南です
だから台風の影響を、日本で最初に受ける場所のひとつになります

天気予報で「父島」の文字を見る機会が、こんなに多いとは思いませんでした
⭐ 船が止まると、棚が空になります

これが小笠原の台風の、一番の問題です

おがさわら丸は、おおむね6日に1便です
つまり、島に物が届くのは6日に1回だけ
その1便が台風で止まると、どうなるか
| 止まった数 | 島の状態 |
|---|---|
| 1航海 | ギリギリ。棚が薄くなり始める |
| 2航海 | 棚がからっぽ。貯蔵している食料での生活になる |
2航海止まると、12日間まったく物が入りません

12日…
実際に見た棚には、こう貼ってありました
「たまご 完売しました」

そして残っていたのは、にんにくとゆずとぎんなんだけでした笑
→ 船が作る島の生活リズムはこちら👇

窓に板を打ちます

台風が近づくと、島の建物は準備を始めます
窓という窓に、板を打ち付けるんです
しかもその板には、建物の名前が大きく書かれています

名前を書くんですか
理由は飛ばされたときに分かるようにです
それだけの風が吹くという事でもあります

アチラコチラが板だらけになる光景は、なかなか。
島の飲食店には、もうひとつの役割があります

働いていて気づいたことです
飲食店は大きな冷蔵庫にたくさんの食料をストックしています
もちろん営業のためです

でも台風で船が止まると、それが別の意味を持ちます
島から帰れない人が、食べに来ます

船が止まるということは
観光で来た人も、島から出られないということです
商店の棚は空です
そういうとき、飲食店は貴重な食事の場になります

お店が開いていれば助かりますね
島の飲食店は、非常時の食料庫のような側面も持っています

もっとも、毎回お客さんが来るわけではないので、余った分は自分たちで食べます笑
台風情報のチェックが、仕事の一部でした

12年で47現場を回りましたが
どの職場よりも台風情報を見ていたのが小笠原でした
理由は仕入れです
- 台風が来そう → 船が止まるかもしれない
- 船が止まる → 次の入港まで物が入らない
- 台風→在庫・シフト調整がいる
天気予報が、そのまま経営判断になります

農業をやっていたときも天気を見ましたが、意味が全然違いました
→ 農業バイトの天気の話はこちら👇

台風が来ると、ただただ困ります

正直な感想を書きます
台風が来ると、お店は休みになります
でも
休みになっても、出かけられません

たしかに
海も行けません。買い物もできません

ただただ困る、というのが本音でした笑
南国は台風のルートになりやすい
これは沖縄でも同じでしたが、小笠原はさらに逃げ場がありませんでした
石垣島の台風と、何が違うか

私は石垣島でも、風速60m級の台風を経験しています
比べると、違いがはっきりします
| 石垣島 | 小笠原 | |
|---|---|---|
| 交通手段 | 飛行機がある | 船のみ |
| 物流の回復 | 比較的早い | 次の入港まで待つしかない |
| 棚の状況 | 特に問題なし | 3〜4日で品薄 |
| 逃げ場 | 本島などへ移動できる | 島から出られない |
風の強さでは石垣島のほうが上でした
でも
生活への影響では、小笠原のほうが深刻です

飛行機があるかないかは、想像以上に大きな差でした
→ 石垣島の台風の話はこちら👇

備えておくもの
島で暮らすなら、これは常識でした
- 乾麺(パスタ・そうめん・うどん)
- レトルト食品
- 缶詰
- 飲料水
- モバイルバッテリー
特に乾麺の買いだめは基本中の基本です
日持ちして、かさばらず、腹持ちがいい
台風情報が出てから買いに行っても、遅いです

入港日に、少し多めに買っておく。これが島の暮らし方でした
旅行で行く方への注意

これは真面目に書いておきます
台風シーズンに行くなら、日程に余裕を持ってください
船が止まれば、帰れません
しかも次の便は6日後です

仕事に間に合わない…
そういうことが、実際に起きます
- 夏〜秋は台風のリスクが高い
- 帰りの予定は、余裕を持って組む
- 翌日から仕事、という日程は避ける

波照間島でも同じことを書きましたが、小笠原はさらにシビアです
→ 波照間島の欠航リスクの話はこちら👇

まとめ

- 父島は台風のルート上にある
- 船が1航海止まるとギリギリ、2航海でからっぽ
- 実際ににんにく・ゆず・ぎんなんしか残らなかった
- 窓には名前を書いた板を打ち付ける
- 飲食店は非常時の食料庫のような役割も持つ
- 台風情報のチェックが仕事の一部だった
- 石垣島より風は弱くても、生活への影響は大きい
- 乾麺の買いだめが基本
小笠原の台風は、風の怖さより
物が入らないことの怖さでした

船でしか行けない島に住むというのは、こういうことなんだと実感しました
あわせて読みたい
→ 小笠原で働いた5ヶ月の全体像はこちら👇

→ 島の買い物と物価はこちら👇

→ 石垣島の台風と比べたい方はこちら👇

それでは、良い旅を。🌀


コメント